すべての歪みが結集 CL敗退、チーム崩壊の巻

2009-12-08_Torino-Stadio Olimpico   h.8:45 p.m
≪JUVENTUS １－４ BAYERN≫

思い返すのはEURO2004
オランダ対チェコ
ロッベンを執拗にチェックされたオランダのアドフォカート監督は、そのロッベンを早々に下げ－そのサイドをネドベドに攻略され－チームを敗戦に導いた
そこが最大のストロングポイントであるからこそ、
相手チームは全力で阻止しにかかるのだ

この日のジエゴがそうだった
バイエルンはジエゴに何もさせなかった
彼の恐ろしさを知っているから
徹底的に封じ込めた
そしてピッチから追いやり
怒涛の攻勢に転じた

インテル戦から中2日だとか……
キエッリーニとシソコがいないからとか……

そんなことは問題にならないくらいの

大失態

デル・ピエロとジエゴを先発させておきながら
65分にはそのどちらもピッチから姿を消し
ゲームメイクもプレースキックも何ら形を成さないという
ユベンティーノのほとんど、そして選手の頭に、
大きな「？」が点滅する大混乱

謎采配

チーロ・フェラーラがローラン・ブランに、そしてファン・ハールに完敗
それだけははっきりした
2009-10シーズンのチャンピオンズ・リーグでした

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レビュー置き場※10日up予定

■試合展開

■雑感

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最大☆☆☆☆☆で攻守・監督を寸評
■オフェンス☆☆
◎マルキジオ、トレゼゲ、ジエゴ、オリッチ（BAY）
△カセレス
先制点に絡んだ3選手は、本来であれば大殊勲もの。
カセレスはよく攻撃の組み立てに参加する点が○、戻りが遅くなってオリッチに翻弄された点が×。

■ディフェンス☆
○カンナバーロ
×メロ
カンナバーロの孤軍奮闘ぶりはすばらしかった。メロは相変わらず意味不明なプレーが多すぎて……。

■チームマネージメント☆
ゲームのビジョンがまったく定まらないままでした。
80分にメロを下げる際、沸き起こったブーイングの意味を理解しているでしょうか。
このあまりにも惨めな敗戦の責は問われてしかるべきでしょうし、解任もやむなしだと思われます。
それほど衝撃的な－しかし今季の内容からは予想できた－結果です。
ジエゴを筆頭に、ちょっと選手がかわいそう。

■この日のスカッド（４－３－１－２→４－２－３－１→４－３－３）

 　ﾃﾞﾙ･ﾋﾟｴﾛ　　ﾄﾚｾﾞｹﾞ
(46'ﾎﾟｳﾙｾﾝ)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　
　　　　　ｼﾞｴｺﾞ
      　(65'ｱﾏｳﾘ)
　ﾏﾙｷｼﾞｵ　　ﾒﾛ　　ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ
　　　　(81'ｼﾞｮﾋﾞﾝｺ)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ｸﾞﾛｯｿ　　　　　　　　　 ｶｾﾚｽ
　　　　　　　　　　　　
　ﾚｸﾞﾛｯﾀｰﾘｴ　　ｶﾝﾅﾊﾞｰﾛ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k ´ー`)＜……。もちろんイアキンタ、シソコ、キエッリーニが揃っていればまた内容は違ったでしょう。しかし、ロッベンとオリッチが故障明け、リベリ不在のバイエルンもそれは同じこと。ああ、あとクローゼとトーニもいませんね。引き分けでも突破できる状況で、４失点の敗北は到底受け入れ難く、擁護のしようもありません。

マルキジオ乾坤一擲の一撃！ インテル追撃へ狼煙を上げる

2009-12-05_Torino-Stadio Olimpico   h.8:45 p.m
≪JUVENTUS ２－１ INTER≫

首位戦線にとどまるための大一番で勝利！
立役者はデル・ピエロと、俊英マルキジオ!!
20分デル・ピエロ（※キエッリーニに修正されました）
26分エトー
58分マルキジオ
という得点経過。いやあ、なんていうか「勝ちは勝ちだ！（ライガー）」ですよ。
そして、マルキジオとカセレス。若手２人が輝いた試合です。

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レビュー置き場※7日up予定※upしました

■試合展開
前節で鼻を痛めたキエッリーニはフェイスガード着用。
インテルにこれ以上離されることは許されないチーロは、デル・ピエロをセコンダプンタに置く４－３－１－２を選択。中盤の3枚に右からシソコ、メロ、マルキジオを敷き、守備重視を意識した布陣で臨んだ（通時は右にカモラネージ）。

20分。
右ライン近くで得たFKを蹴るのはジエゴ。
鋭く巻かれたクロスはキエッリーニの頭に当たり、次いでデル・ピエロが振り切った右足にヒット（……したように見えたが、キエッリーニのゴールと公式に表記された）。対してインテルGKのJ.セーザルは左腕1本で反応し、ボールの勢いを止めることに成功。しかしボールはころころと転がり、ゴールマウスに収まった。１－０。

ゴールの直後、モウリーニョが主審に猛抗議。皮肉めいた拍手に対してレッドカードを受け、退場処分となった。この理由は次のどちらかだと思われる。
・メロがオフサイドだったことに対して（メロにボールが当たったと思われていた）
・そもそもFKを与えたことに対して

24分。
スタンコのシュートをブッフォンがファインセーブ。

26分。
先程のジエゴと同じような位置－ユベントスにとっての左サイド－でインテルがFKを得る。
カンビアッソはグラウンダーのボールを前に蹴り出し、スタンコから大きなクロスが入る。エトーの頭で折り返されたボールはそのままゴールの奥へ。１－１。

ムンタリがダーティなプレーを連発。両チームとも次第に熱くなっていく。

後半。両チームとも選手交代はなし。

58分。インテルの攻撃はシュートまで続き、ブッフォンがセーブ。ブッフォンはパントキックではなくスローを選択。左サイドで受けたジエゴがインテル陣地に長いグラウンダーパス。追いついたマルキジオからシソコヘサイドチェンジ。シソコは思い切ってグラウンダー性のミドルシュート。J.セーザルが右手で弾く。ゴール前に詰めていたマルキジオがルーズボールに反応、サムエルをかわすと、切り返しつつ左足でJ.セーザルの上を抜くループシュート！　２－１と再びリードを奪う。
(c)www.juventus
冷静な得点で存在価値を示したマルキジオ。

59分。インテルはムンタリに代えてバロテッリを投入。悪童の登場にスタンドがどよめく。

61分、ジエゴのミドルシュートをJ.セーザルがセーブ。

70分。ユベントスはデル・ピエロに代えてカモラネージを投入。キャプテンマークはブッフォンが巻く。

78分。インテルはカンビアッソに代えてマンシーニを投入。４－１－３－２のような前輪駆動態勢を敷く。

79分。アマウリがボール保持者の足をひっかけ、イエローカードを受ける。

80分。ユベントスはマルキジオに代えてポウルセンを投入。守備固めに入る。

84分。バロテッリがボールをキープするメロの背後からボディアタック。メロは右肘を突き上げ、バロテッリは顔を抑えてもんどりうった。メロはイエローカードを受ける。25分に受けていたカードと合わせてこの日2枚め。退場処分。
しかし実際にはバロテッリの顔に肘が当たったわけではなく、大げさすぎるアピールだった。両チームの選手がもみ合いとなる。ブッフォンまでもがモッタと激しく掴み合う事態に。

89分。インテルはサムエルに代えてマテラッツィを投入。これは守備のためではなく、前線に張らせるため。極端な攻撃姿勢をとる。3パック5トップ？　この間もバロテッリは荒っぽい態度に終始している。

90分。ユベントスはジエゴに代えてグリゲラを投入。

92分。遅延行為によってカセレスがイエローカードを受ける。

93分。ユベントスゴール前で空中戦。キエッリーニの後頭部とマテラッツィの顔面が激突。

94分。ゲームオーバー。

■雑感
まず目立ったのはカセレスの上下動。カモラネージがいない右サイドへの不安を攻守ともに好くカバーしてくれました。先の試合から、ゴール前でのカバーリングやマークの受け渡しなどがスムーズになっており、ユベントスのディフェンスラインに馴染んだ感があります。
マルキジオは多くのユベンティーノが大成を待っていた逸材。今季は膝を手術するため不在が続きましたが、遂に大器の片鱗を見せつけてくれました。

(c)www.juventus

インテルでは、やはり悪くも悪くもバロテッリ。聞きしに勝る天邪鬼ですねえ……。これを人種差別というのは逆差別の意識につながると思います。単に彼のパーソナリティの問題でしょう。

退場になったモウリーニョのアピールは、その時点ではメロのゴールと誤認されていたため、「違うやろ、デル・ピエロのゴールやろ！　メロやったらオフサイドやっちゅうねん！　つかデル・ピエロの手柄横取りするような派手なアピールすんなやボケブラジリアン！　中継班が間違ってメロのテロップ出してもうたわ！　どう見てもデ・ル・ピ・エ・ロ・の・ゴー・ル・で・す！」と言っているのかと思いました。ホントに。

(c)www.juventus
ジエゴとの共存を果たしたカピターノ。マルキジオのゴールを誰よりも最後まで
祝福していました。試合後も真っ先に抱き合ってましたね。

(c)www.juventus
さすがの集中力でユベントスを勝利に導いた第2カピターノ。もともとインテル戦後に
膝の手術が予定されていましたが……バイエルン戦でも頼りたい。

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最大☆☆☆☆☆で攻守・監督を寸評
■オフェンス☆☆☆
◎マルキジオ
○カセレス、デル・ピエロ、ジエゴ
×アマウリ
うちのストライカー、シュート１本も打ってない気がする。

■ディフェンス☆☆☆
◎ブッフォン
○キエッリーニ、カセレス
×メロ、アマウリ
わざとか？　と思ってしまうくらい余計なイエローを貰いすぎ。

■チームマネージメント☆☆
まあ勝ちました……けれど、試合内容はやはり微妙。イエローカードをもらっていたメロを下げなかったのはなぜでしょう。退場させてしまう結果を招いた点は、マイナス評価でしかるべきかと。

■この日のスカッド（４－３－１－２→４－４－１－１）

 　ﾃﾞﾙ･ﾋﾟｴﾛ　　ｱﾏｳﾘ
(70'ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　
　　　　　ｼﾞｴｺﾞ
      (90'ｸﾞﾘｹﾞﾗ)

　ﾏﾙｷｼﾞｵ　　ﾒﾛ　　ｼｿｺ　
(80'ﾎﾟｳﾙｾﾝ)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ｸﾞﾛｯｿ　　　　　　　　　 ｶｾﾚｽ
　　　　　　　　　　　　
　　 ｷｴｯﾘｰﾆ　　ｶﾝﾅﾊﾞｰﾛ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k ´ー`)＜マルキジオがイタリア・ダービーで決勝点を挙げたという事実。嬉しくてたまりません……。

プランデッリ、メロを語る

パフォーマンスの低さを指摘されることが多くなり、29日のカリアリ戦ではベンチ入りしなかったメロですが、遂にプランデッリからも心配されております。

11月30日付けの記事
Fiorentina Coach Cesare Prandelli Speaks
About Juventus' Felipe Melo
http://www.goal.com/en/news/10/italy/2009/11/30/1656178/
fiorentina-coach-cesare-prandelli-speaks-about-juventus

師いわく「彼はゲームをディレクトできる選手ではない。とくに、
相手選手に寄せられてスペースがない場合に問題が発生する
（当blogでも疑問を呈していた面。ボールキープ・パスの出し手として
は致命的だと思います）。フィジカルの強さが彼の持ち味であり、
試合に対してのビジョンは欠如しているタイプだ。だから、私は彼に
ボールを止める役割を与えていた」。

この時期にプランデッリが発言した意義は2つあると思います。
1つめは教え子のメロを守ろうとしている、ということ。前評判と現状のギャップに苦しんでいる彼の、正当な価値を示したわけです。
2つめは、そんなギャップを生みだしたマスコミと、それに従ってしまったユベントスのフロントに対する批判。もうシーズンも前半を終える頃なのだから、選手の特性くらい見きわめてくれよ、メロが潰れてしまうよ、と。

当blogやユベンィーノの多くが、今シーズンずーっと抱えて来た疑問に、プランデッリが答えてくれるとは思いませんでした。

これはさあ……。メロに対する評価が、根本的に間違っていたんじゃないか、ということでしょう。つまりシソコや、ブラジルで言えばジウベルト・シルバなどと同じタイプであって、シャビ・アロンソやダゴスティーノ、アクィラーニと比較するような選手ではないのだ、と。そりゃあボールを持ってアタフタしていたわけですよ。

'k ´ー`)＜プランデッリにしてみると、自信を持って送り出した教え子が酷評されて、忍びなかったんでしょうか。さて、そんな提言を受けてチーロはどうするんでしょう。お手並み拝見です。
 

ボルドー戦に続いて2失点完封負け！ 指揮官への批判強まる

2009-11-29_Cagliari-Stadio Sant'Elia   h.3:00 p.m
≪CAGLIARI ２－０ JUVENTUS≫

ま、ま～け～た～っ。

グロッソを休ませるために先発させたモリナーロが、以前を上回る低調ぶり。1トップのアマウリもいつも通りの怠惰なプレーでチャンスを止めまくりです。
カリアリの先制点は30分、虚を突いたネネのミドルシュート。外側に巻かれていく鋭いスライダーがかかった、見事な一撃でした。これは事故の範疇ですから、仕方ありません。
しかし89分にマトリに許した追加点は、ジョビンコのダイレクトパスのミスから、ロングパス1本のカウンター。現状の問題点がくっきりと浮かび上がった、なんとも後味の悪い試合です。

しかも、ミラノ勢が揃って快勝しているため、首位インテルと8ポイント差の3位に後退してしまいました。解任論もまことしやかに囁かれる中、来る12月6日・インテルとの大一番で、チーロ・ユーベは反撃できるでしょうか!?

(c)www.juventus
ライバル不在の時期に得点を奪えず、ますますナーバスになっているアマウリ。この試合では明らかなオフサイドなのに主審へ食ってかかり、イエローカードをゲット。何やってるんだか……。

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最大☆☆☆☆☆で攻守・監督を寸評
■オフェンス☆
×アマウリ、モリナーロ
○ジエゴ、カセレス
ボール際で足を止めるFWって何なの。
モリナーロは出来もしないヒールパスにチャレンジしている場合ではありません。
ジエゴとカセレスはよくボールに集中しています。

■ディフェンス☆☆
×モリナーロ
△カンナバーロ
2失点めで突破されたカンナバーロは、その場面だけを見ると読み負けた感も強いですが、先に同じようなシーンを作られた際には止めています。ここはマトリを褒めるべきでしょう。

■チームマネージメント☆
鼻から出血の続くキエッリーニをフル出場させたことに疑問。選手はできる、出たいと言いますよ、そりゃ。でもこれが響いてインテルとのダービー、バイエルンとの決戦に出られなくなる方が問題でしょう。
いまだに点を獲る－ジエゴを活かす－パターンを探りだせていないこともあり、チーロへの不満を抑えられなくなってきています。現役時代にはいなかった、外様の選手とのコミュニケーションがうまくいっていないのでは？　と思えてしまいます。ネドベド、早く帰ってきてくれーッ。

■この日のスカッド（４－３－２－１→３－５－２？）

　　　　　ｱﾏｳﾘ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　
　　　　　　ｼﾞｴｺﾞ　　　ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ
ﾏﾙｷｼﾞｵ
（60'ﾃﾞﾙ･ﾋﾟｴﾛ）
　　　ﾎﾟｳﾙｾﾝ　ｼｿｺ　
　　　　　　　　（84'ﾁｱｺﾞ）
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾓﾘﾅｰﾛ　　　　　　　　　 ｶｾﾚｽ
（80'ｼﾞｮﾋﾞﾝｺ）
　　 ｷｴｯﾘｰﾆ　　ｶﾝﾅﾊﾞｰﾛ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k ´ー`)＜マズイなあ。実に不味い。そして拙い。

デル・ピエロ単騎三面待ち!!

28日のガゼッタ１面から。

ユーベに危険信号
－カリアリ戦を控えて攻撃陣に問題発生－
デル・ピエロ単騎か!?

負傷欠場中のイアキンタ、トレゼゲに続いてアマウリも離脱。
カピターノがウニカ・プンタ（ただ独りのプリマプンタ／センターフォワード）として出場の見込み。と書いてある気がします。

'k ´ー`)＜いよいよ、チーロ式ゼロトップがヴェールを脱ぐ時が来たのですね……。