サンプドリアを5得点一蹴！ 単独２位に浮上

2009-10-28_Torino　‐Stadio Olimpico  h.08:45 p.m
≪JUVENTUS ５－１ SAMPDORIA≫

３位のユベントスが、２位のサンプドリアを迎え撃ったこの試合。
結果は５－１というスコアでユベントスが勝利しました。


サンプドリアは代えの効かない司令塔、アンジェロ・パロンボを欠いていました。だからこそ監督のデル・ネーリは「一気呵成にユベントスの守備を噛み切って先制する」ことを目的にしていたように思えます。
また、現状のチームが格上のユベントス相手にどれほど通用するのか、試したかったのではないでしょうか。アウェイにも関わらず、序盤から真っ向勝負をしかけてきました。アマウリの先制弾－ハンドの判定で無効でもおかしくなかった－の直後に、FWを投入してきたことからも明らかでしょう。

対してイアキンタまでも怪我で欠き、1トップを余儀なくされたチーロは今季２度目の４－２－３－１フォーメーションを起用。これがずばりハマりました。危険きわまりないカッサーノをダブルポランチでしっかりとケアし、カモラネージとカンナバーロが両翼のバランスを舵取り。ライバルを意識しなくていいシチュエーションを得て、アマウリがいきいきとプレイ。さらにはサイドに役割を与えられたジョビンコが、持ち場に集中しました。

５得点の快勝は、それらの要素がガッチリガチガチに組み合って生まれた天啓と見ます。何が言いたいかというと、「これで敵はインテルだけ！」と浮ついてしまうことが怖いな、と。

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レビューup予定地※up済み

●得点シーンまとめ
1点め：26分アマウリ　ジエゴこの日3回目の左FKから混戦の中を押し込んだ。ただしシソコに当たり、アマウリの左腕に当たって落ちたように見えた。
2点め：42分キエッリーニ　自陣ハーフウェイライン近くでくさびのボールをカットし、そのままドリブルで持ち込んだ。左に展開するアマウリからの折り返しを要求。グラウンダーのクロスはDFにあたりながらキエッリーニの足下に。
3点め：51分カモラネージ　ジエゴからのボールをアマウリが折り返し、ミドルシュート。
4点め：62分アマウリ　右サイドに張ったカモラネージのアーリークロスに飛び込み、ダイビングヘッド。PKアーク近辺からにも関わらず、強烈なインパクトで決めた。
5点め：88分トレゼゲ　右サイドを深く持ち込んだグリゲラから、バイタルエリアを前に見据えるジエゴへ。ジエゴは左サイドを上がって来たグロッソへ展開。グロッソからのアーリークロスにトレゼゲが頭で合わせてズドン！

●アマウリの価値 オレ様ワンのストライカー
レギュラーの座をイアキンタと争うようになってから、ナーバスなプレイが続いていたアマウリ。しかしこの日のパフォーマンスは素晴らしかった。とくに2点めとなった豪快なヘッド弾は、彼がその真価を発揮したものといってよいだろう。しかしこれは、イアキンタが離脱し、ライバルのいない状況下で、かつ相手が試合を諦めた段階でようやく訪れた動きであった。彼はアデバヨールのようなタイプなのではないか……。
(c)www.juventus
この日2得点1アシストながら、爆発力の反面にある不安定さが気になる。

●ジョビンコの価値 適性はウインガーか
やはり、というか、この日サイドに固定されたことでジョビンコが活きた。3月のチェルシー戦で見せたクオリティを期待し続けているファンにとっては、満足できる試合だったのではないか。ルートが限られるので（かえって）ドリブルチャレンジに集中できるし、ジエゴとのコンビネーションもまずまず。あとは試合を決定づけるようなゴールを演出できるようになりたいところ。本人はトレクァルティスタにこだわりがあるようだが、その能力はウインガータイプなのではないだろうか。
(c)www.juventus
相手GKと1対1になるシーンもあったが、得点を挙げられず。

最大☆☆☆☆☆で攻守・監督を寸評
■オフェンス☆☆☆☆
○ジエゴ、カンナバーロ、アマウリ

■ディフェンス☆☆☆☆
○カンナバーロ、シソコ

■チームマネージメント☆☆☆☆
これまでに比べて比較的早い選手交代は好印象

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■この日のスカッド（４－２－３－１）

　　　　　ｱﾏｳﾘ
　　 （64'ﾄﾚｾﾞｹﾞ）

ｼﾞｮﾋﾞﾝｺ　　ｼﾞｴｺﾞ　　　ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ　　
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　ｼｿｺ　　　ﾒﾛ
　（52'ﾎﾟｳﾙｾﾝ）（65'ﾃﾞ･ﾁｪﾘｴ）　　
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ｸﾞﾛｯｿ　　　　　　　　　 ｸﾞﾘｹﾞﾗ
           　　　　
　　 ｷｴｯﾘｰﾆ　　ｶﾝﾅﾊﾞｰﾛ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k ´ー`)＜試合を通して、カンナバーロのリーダーシップがすばらしかったです。さすがバロンドール。ネドベドも戻ってくればいいのに……。
(c)www.juventus

イアキンタ手術！

公式サイトによると、イアキンタが膝の半月板の手術を行ったとのこと。
復帰までは40日前後かかる見通し。

なんだかとっても緊急事態な気分です。
そろそろ助けて、デル・ピエロ!!

'k T ДT)＜無理をせずに、しっかり治してから帰ってきてください……。

イアキンタ離脱！

2009-10-25_SIENA - Artemio Franchi Stadium h. 03:00 p.m
≪SIENA ０－１ JUVENTUS≫

例によってスカパーの放映がない試合。メモのみです。
・先日のマッカビ・ハイファ戦で負傷交代したメロが先発。大事なかったよう。
・イアキンタ、カンナバーロ、カモラネージ、グロッソが休養。攻撃型の選手が足りないからか、チーロの選択は再び４－３－１－２。
・前半は消化不良だった模様。後半早々に両翼（SB）を交代している。モリナーロはブーイングを浴びながら退場したとのこと。
・決勝点は76分、アマウリのヘッド。ジエゴのFKから。
・イアキンタは月曜日の練習で膝の半月板を損傷しており、2827日に手術するとのこと。復帰時期は未定。
(c)www.juventus
また４－３－１－２に戻ったが？　との質問にキエッリーニ「ストライカーが１人か２人かは問題じゃない。勝つために何をするかが重要なんだ。（システムを）改善していく
ことは必要だけど、僕たちは今その過程にいるんだよ。より良くなっていくよ。今日は
すこし立ち戻っただけさ」

(c)www.juventus
チーロいわく「非常に重要な試合だった。我々は大きなリスクを冒さずに試合を組み
立てられたと思う。この結果とパフォーマンスに満足しているよ」

■この日のスカッド（４－３－１－２）

　　　　ｱﾏｳﾘ　　ﾄﾚｾﾞｹﾞ

　　　　　　ｼﾞｴｺﾞ
　　　　　（88'ｼｿｺ）
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　ﾃﾞ･ﾁｪﾘｴ　　ﾒﾛ　　ﾎﾟｳﾙｾﾝ　
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ﾓﾘﾅｰﾛ　　　　　　　　　 ｸﾞﾘｹﾞﾗ
（54'ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ）    　　（46'ｶｾﾚｽ）　
　　 ｷｴｯﾘｰﾆ　　ﾚｸﾞﾛｯﾀｰﾘｴ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k T ДT)＜次節は２位サンプドリアとの決戦だというのに、イアキンタ不在か……。
(c)www.juventus
こうなったらトレズ（とトレゼママの応援）が頼りだよ！

新システム導入のユベントス、10人相手に辛勝

10/21_Torino - Stadio Olimpico h. 08:45 p.m
≪JUVENTUS １－０ MACCABI HAIFA≫

チャンピオンズ・リーグ2009-2010シーズンのグループリーグ第3節を迎えました。20日に行われた試合ではバルセロナ（１－２ルビン・カザン）、インテル（２－２ディナモ・キエフ）、リバプール（１－２リヨン）など、ビッグクラブが足元をすくわれる不穏な状況。チーロ・フェラーラ監督はシーズン開幕以降敷いてきた４－３－１－２を棚上げし、久しく待望論のあった４－２－３－１のフォーメーションで臨みました。

■試合展開
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開始早々の2分、左サイドを崩され強烈なヘッドを浴びる。ここはブッフォンがファインセーブ。
マッカビ・ハイファは４－４－２。2トップの名前（ドバリシビリ＆アルバイトマン）が妙に印象的。
ユベントスの４－２－３－１は、試運転としては及第点の出来か。カモラネージとジエゴのコンビネーションが効果を発揮する。対して逆サイドのジョビンコが相変わらず今一つ。ボールを持つと直線的なドリブルばかりで、緩急をつけないため簡単に食い止められてしまう。右で崩し、左で止められるといった展開は試合を通して続く。

33分、ゼビナが負傷。カセレスin。
前半終了。
両チームともメンバー変更なしで後半開始。
前半のお返しとばかりに、ユベントスがマッカビの右サイドを攻略、ゴールエリア近くでFKを得る。ジエゴからのクロスをキエッリーニが頭で合わせ、48分にユベントス先制！
(c)www.juventus
快心の一撃を決めたキエッリーニ。これがCL初ゴールとのこと

その後、56分に投入されたTiago Dutraが大暴れ。
メロを削りポウルセンと交代させ、キエッリーニにもスパイクの底でアタック。プレイ時間わずか12分でレッドカードを受けて、退場する。
(c)www.juventus
冷たい雨と荒れたピッチが両チームの体力を奪う

しかし10人になったマッカビ・ハイファを崩せないまま、試合は終了。数的有利を感じられぬ内容で、終盤に何度か決定機を作り出された組織には課題が残る。ブッフォンでなければ同点に追いつかれていたかもしれない。
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この日、バイエルンがボルドーに2-1で敗れたため、ユベントスはグループAの2位に浮上しています。とはいえ11/03のawayマッカビ戦でも勝利は必須であり、dominate and Win!だなんて自賛している場合ではありません。ゲームを支配したとは言い難い内容でした。

■CL GROUP Aの勝ち点
ボルドー　7
ユベントス　5
バイエルン　4
マッカビ・ハイファ　0

最大☆☆☆☆☆で攻守・監督を寸評
■オフェンス☆☆☆
×ｼﾞｮﾋﾞﾝｺ
いつも通りの一本調子なドリブルチャレンジに終始。インテリジェンスが足りなさすぎるんじゃないかしら。

■ディフェンス☆☆
◎ﾌﾞｯﾌｫﾝ
○ｼｿｺ、ﾎﾟｳﾙｾﾝ
この試合はとにかくブッフォンの集中力につきる。

■チームマネージメント☆☆☆
まずは４－２－３－１を試行したこと、アマウリ先発への固執を捨てたことの2点を評価するべき。今後は、2列めの左に誰を起用するかが鍵になると思われる。メロの離脱はポウルセンによって埋められるだろう。

■この日のスカッド（４－２－３－１）

　　　　　　　ﾄﾚｾﾞｹﾞ
　　　　 （80'ｱﾏｳﾘ）

ｼﾞｮﾋﾞﾝｺ　　ｼﾞｴｺﾞ　　　ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ　　
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　ｼｿｺ　　　ﾒﾛ
　　　　　　　（61'ﾎﾟｳﾙｾﾝ）　　
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ｸﾞﾛｯｿ　　　　　　　　　　 ｾﾞﾋﾞﾅ
          　　 　　　　　（34'ｶｾﾚｽ）　
　　 ｷｴｯﾘｰﾆ　　ｶﾝﾅﾊﾞｰﾛ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k ´ー`)＜両サイドの緩さは改善されないままでした。いつ失点してしまうかと冷や冷やものでしたね。まあ今節の話題はバルセロナ、レアル・マドリーというスペインの双璧が、それぞれホームで難破してしまったことでもちきりでしょうから、あまり槍玉に挙げられることはないでしょうが……。

勝ち筋の見えない今日この頃

10/17_Torino - Stadio Olimpico h. 06:00 p.m
≪JUVENTUS １－１ FIORENTINA≫

勝てませんねえ……。
10分前後でしたか、ジエゴのクロスにイアキンタとアマウリが同じ反応を示し、ゴール前で激突してしまったシーンがユベントスの現状を反映していると思います。迷走。お前らが交差してどうするんだと。あの場面では、アマウリはシャドーとしてファーに位置取るべきでしょうに。

5分、ユーベの右サイドをヨベティッチが突破。スルーパスからバルガスのゴールを演出し、ヴィオラが先制。
(c)www.juventus
一応「オフサイドじゃないの？」とアピールしておくカンナバーロとキエッリーニ。バルガスの抜け出しはお見事でした。

19分、ヴィオラDFを引きつけたイアキンタが、身体を巻きこみながら右サイド方向のアマウリへ低いクロス。これをアマウリが押し込み、同点弾。アマウリは今季初得点。
(c)www.juventus

フィオレンティーナは24分にマルキオンニが負傷し、サンターナと交代するという好アクシデント。これによって両サイドの攻防が加速します。

が、試合は後半ペースダウン。ユベントスはヴィオラGKフレイの攻守を崩せず、ホームで不完全燃焼ドローに終わっています。
(c)www.juventus

ジェノアに0-5で大勝したインテルとの勝ち点差は4ポイントに開きました。スクデットを狙うためには、まったなしの情勢です。しかも21日は「must be win」であるCLマッカビ・ハイファ戦。楽しみよりも先に、不安が立つわけで……。

最大☆☆☆☆☆で攻守・監督を寸評
■オフェンス☆☆
○ｼﾞｴｺﾞ、ｼｿｺ
×ｱﾏｳﾘ、ﾒﾛ
アマウリさんは相変わらず、イアキンタ、ジエゴとまったく噛み合いません。せっかくのジエゴ・パスを引き出す動きが皆無……。となると、イアキンタ＆ジョビンコの2トップの方が、補完性があってよいのでは。
そしてメロさんは、ディフェンスラインに飲み込まれている場合じゃないと思います。なんだかアルミロン化してませんかね。

■ディフェンス☆☆☆
○ｼﾞｴｺﾞ、ｼｿｺ、ﾎﾟｳﾙｾﾝ
×ﾒﾛ、ｸﾞﾘｹﾞﾗ
１－１の結果はヴィオラの攻勢をなんとか凌いだともいえますが、それにしてもヨベティッチに縦横無尽に切り裂かれた感は否めません。シソコは復帰早々ご苦労さまでした。
メロの集中力の無さは、疲労云々ではなく天性のものではないかと……。失点にはつながらなかったものの、29分ヴィオラCKのボールを奪回した場面で、「自軍PA→バイタルエリア間でのドリブル突破チャレンジ（しかも失敗）」は意味不明すぎ。両軍の選手が入り乱れている状況で何をしてるんだ、クリアしろよ、と。状況が見えていないという証左では。

■チームマネージメント☆
どうもまずいです。チーロがラニエリ化しつつある感じ。選手交代の意図がさっぱりわからないし、ジエゴを使いこなせないのか、攻撃はロングボール一辺倒です。どげんかせんといかん。

■この日のスカッド（４－３－１－２）

　　ｲｱｷﾝﾀ　　　　ｱﾏｳﾘ
 （79'ﾃﾞ･ﾁｪﾘｴ）
　　　　　ｼﾞｴｺﾞ
　　　　（82'ﾄﾚｾﾞｹﾞ）　　　　
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　　ﾎﾟｳﾙｾﾝ　　ﾒﾛ　　ｼｿｺ　
　　　　　　　　　（69'ｶﾓﾗﾈｰｼﾞ）　　
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ｸﾞﾛｯｿ　　　　　　　　　 ｸﾞﾘｹﾞﾗ           　
　　 ｷｴｯﾘｰﾆ　　ｶﾝﾅﾊﾞｰﾛ
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　　　　　　ﾌﾞｯﾌｫﾝ

'k ´ー`)＜ジエゴのフィジカルの強さ、守備時の献身性の高さは、カルチョではレジスタ向きなのではないか？　と感じましたよ。トレクァルティスタの枠に押し込めることなく、彼を文字通りチームの中心に据えてはどうでしょうか。と、チーロに進言したいくらいです（笑）。
中盤にポウルセン　ジエゴ　シソコ　を並べるわけです。で、メロをその前に置く。彼はゴールから遠ざけて、その攻撃性能を発揮させた方がよいのでは、と。
もしくは、いっそジエゴをセコンダプンタに起用して４－４－２。とにかく現状の４－３－１－２は明確な弱点（両サイド）も含めて機能不全きわまる。勝利への道程・定石の手がまるで見えません。もちろん、フィオレンティーナが好チームであることは認めたうえで、の話ですよ。